「この膝の痛み、病院に行くべきですか?」患者さんから最も多くいただく質問のひとつです。
当院には、病院を受診せずに直接来られる方も少なくありません。
しかし、私は曖昧なことは言わず、必要な場合は必ず整形外科を受診すべきとお伝えしています。
とはいえ、膝痛の“緊急性”を判断するのは簡単ではありません。
そこで今回は、本当に緊急性が高い膝痛とはどのような状態なのかを、臨床経験からお話しします。
緊急性が高いのは「水が溜まって腫れている膝」
膝が痛くなったとき、特に注意すべきなのは「水が溜まって大きく腫れている状態」です。
もちろん、変形性膝関節症の初期や炎症によって水が溜まることはよくあります。
しかし、それ以外にも原因が隠れているケースがあります。
● 稀に起こる“膝の腫れ”の危険なケース
当院にも過去に数名、膝の手術が必要になったケースがありました。
それは膝の良性腫瘍のひとつである 色素性絨毛結節性滑膜炎です。
色素性絨毛結節性滑膜炎(PVNS)とは?
膝関節の中の“滑膜(かつまく)”が異常に増殖してしまう良性腫瘍です。
腫瘍といっても「がん」ではなく、命に関わるものではありません。
ただし、放置すると関節を傷つけてしまうことがあるため、早期の診断が大切です。
■ 主な特徴
- 膝が大きく腫れる
- 関節内に水が溜まりやすい
- 痛みが続く
- 動かすと引っかかるような違和感がある
- 腫れが長期間引かない
炎症というより、滑膜が“増えすぎる”ことで起こる腫れが特徴です。
■ なぜ起こるのか?
原因ははっきり分かっていません。
外傷(ぶつけた・捻った)をきっかけに発症するケースもありますが、
多くは明確な原因がないまま進行します。
■ どんな検査で分かる?
整形外科では以下の検査が行われます。
- MRI:最も診断に有効
- レントゲン:骨の変化を確認
- 関節液の検査:特徴的な色(茶色っぽい)になることがある
MRIで滑膜の増殖が確認されると診断がつきやすいです。
■ 治療はどうする?
基本的には 手術で増殖した滑膜を取り除く のが一般的です。
- 関節鏡手術(内視鏡)
- 必要に応じて開放手術
良性ですが、再発することがあるため、術後の経過観察が重要です。
■ 整体でできること・できないこと
PVNSは「滑膜の増殖」という構造的な問題のため、整体で治すことはできません。
ただし、
- 術後の可動域改善
- 歩行の最適化
- 関節への負担軽減
といったサポートは可能です。
多くの場合は変形性膝関節症が背景にある
ほとんどのケースでは、水が溜まる背景に 変形性膝関節症の始まり や膝の歪みによる負担の蓄積 が関係しています。
整形外科では、必要に応じて水を抜いたり、抜いた液体を検査に回して状態を確認してくれます。
● 危険サイン:抜いた水が赤みを帯びている
水を抜いた際、赤みの強い色(血が混じったような色) が見られると注意が必要です。
ただし、外傷(ぶつけた・転んだ)による腫れでも赤くなることがあるため、必ずしも危険とは限りません。
だからこそ、自己判断ではなく整形外科での確認が重要になります。
まずは整形外科でレントゲンを撮るべき理由
膝が痛くなったとき、私はまず整形外科でレントゲンを撮って状態を確認することを推奨しています。
・骨の変形
・関節の隙間
・骨折の有無
・水が溜まっているかどうか
これらは自己判断では分かりません。
1〜2ヶ月経っても改善しない場合は?
整形外科での治療を続けても、1〜2ヶ月経っても痛みや腫れが変わらない場合があります。
そのようなときは、整形外科でのアプローチだけでは限界があるケースも多いと感じています。
● その段階では「膝に特化した整体」が有効
膝の歪み、歩行の癖、筋肉の使い方など、レントゲンでは分からない原因が隠れていることが多いためです。
当院のような 膝専門の整体 では、こうした“構造的な問題”に対してアプローチできるため、改善につながるケースが多くあります。
まとめ
- 強い腫れ・水が溜まっている膝は緊急性が高い
- まずは整形外科でレントゲン・検査を受ける
- 水を抜いた際に赤みが強い場合は要注意
- 1〜2ヶ月改善しない場合は、膝専門の整体が有効なことも多い
膝の痛みは自己判断が難しく、放置すると悪化することもあります。
不安な方は、まずはお気軽にご相談ください。

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