先日新規で来られた国立市在住の60代男性、
数か月前よりひざ内側下の痛みが出現し
整形外科クリニックへ受診し関節内に水が溜まり
注射で抜きましたが痛みが変わらず、
その一週間後杖をついて当院に来ています。
痛みが強い印象でした。
この方は2年前に変形性股関節症で
両人工股関節置換術を施行されています。
当初の問題点は左体幹の硬さと股関節柔軟性低下による
鵞足炎(がそくえん)と思いました。
体重をかけない状態では痛みがとれましたが
歩いてもらうと痛みは残存、
今度は杖なしで歩いてもらうと
人工股関節置換術の影響で左足で立ったときに
身体を左側へ倒すようにしていました。
これが一番の原因と考え
今度は股関節周囲の安定性を促す目的で
股関節の外旋筋群の強化を行いました。
その後、痛みの緩和が認められ
体幹の柔軟性低下に対するストレッチと
股関節周囲の筋力トレーニングをお伝えし帰られています。
その後痛みは軽減傾向になっています。
ひざの痛みを引き起こしていたのは
鵞足炎でしたが、
本当の問題は股関節周囲の不安定性でした。
痛みがいくらひざにあっても
問題がひざでなければ
いくら注射を打ってのよくならないのは
このようなケースの特徴かもしれません。
コメント