人工膝関節置換術は、生活に支障をきたすほどの強い痛みに対処するために行われる手術とされています。
しかし、その手術後にも膝の痛みに苦しむ方は多くいらっしゃいます。
この状況について、なぜそうなるのか考える必要があります。
本来、人工膝関節置換術は、すり減った膝軟骨を人工物に置き換えることで、痛みを緩和することを目的としています。
軟骨が人工物に切り替わることで、痛みの原因が取り除かれるはずです。
それにもかかわらず、手術後に痛みが残るケースがあるのはなぜでしょうか?
最近、新規の問い合わせがあり、人工膝関節置換術を受けた方が痛みを訴え、
リハビリの期間も終了してしまったため、当院を訪れることになりました。
このようなケースは珍しいことではありません。
実際には、膝軟骨が直接痛みを引き起こす組織ではないと考えられています。
整形外科の分野でも、軟骨自体が痛みを出す組織であるとは一般的に言われていません。
他に膝の痛みを引き起こす原因として、以下が挙げられます:
- 膝蓋下脂肪体の炎症や圧迫。
- 伏在神経による痛み。
- 半月板の挟み込みによる影響。
- 鵞足炎による痛み
- 膝の皿(膝蓋骨)が正常に動かなくなることで生じる関節メカニズムの破綻。
これらの問題が適切に評価されず、ただレントゲンで膝の変形が進んでいるからといった理由だけで
手術が行われることには、問題があると考えます。
本当に起きている問題を見極め、それを改善する方法を模索することが重要です。
こうしたアプローチを取れば、人工膝関節置換術を避けることができる場合もあるかもしれません。
まずはこれまで私がYouTubeやホームページ、ブログなどで発信している内容をご参考いただければと思います。
また、何かご質問やご意見があれば、ぜひコメントをお寄せください。
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