先日、府中市から70代女性が膝の痛みを訴えて来院されました。
この方は整形外科で「半月板損傷」や「滑膜炎」を指摘されていた方です。
お話を伺うと、20代の頃から腰痛があり、30代の時に「自分で治そう」と思い立ち、腰痛体操を始めたとのことでした。
その体操の内容は、四つ這いで片足を上げてバランスを取るなど、一般的に見ても良い運動が多く含まれていました。
「これだけやっていれば良くなるはずなのに」と感じる内容です。
しかし、当院に来られる膝痛の方の多くは、実は膝そのものではなく 腰や足首に原因があるケースがほとんど です。
この方も「腰の問題は少ないのでは」と予想していましたが、実際に評価してみると驚くほど身体が硬く、
特にふくらはぎの硬さが顕著でした。
膝を伸ばした状態で足を上げ、足首を反らすと典型的な“つっぱり感”が出ており、足がつりやすいという訴えもありました。
さらに、背骨をひねる動作では思わず「うっ」と声が漏れるほどの硬さがありました。
腰痛体操そのものは悪くありません。
しかし、「正しい運動をしているつもり」でも、
実際には身体の状態に合っていない、あるいは十分にできていない ということが起こります。
ここに“独学の限界”があると、改めて感じさせられました。
このような身体の硬さや動きの癖が、膝の痛みのきっかけになることは珍しくありません。
定期的に運動する習慣があること自体は素晴らしいのですが、
冊子や動画だけでは「自分の身体に合った正しいやり方」まで理解するのは難しいのが現実です。
皆さんも、整形外科などで冊子をもらった際には、
その内容を“自分の身体にどう当てはめるか”を理解することが大切 だと知っておいてください。

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