変形性股関節症は、数ある関節疾患の中でも特に難しい症状です。

股関節に何らかの負担や異常が加わり、徐々に変形へと進行していく疾患で、

大きく 一次性(原因不明)二次性(原因が明確) に分かれます。

一次性は、加齢や生活習慣など明確な原因が特定できないまま、徐々に変形が進んでいくタイプです。

一方、二次性は原因がはっきりしており、

  • 外傷
  • 先天性股関節脱臼
  • 臼蓋形成不全(生まれつきの股関節の受け皿が浅い状態)
    などが代表的です。

これらの要因によって股関節に負担がかかり、変形へと進行していきます。

若い方では 30代で手術を受けるケース も珍しくありません。


目次

■ 股関節の変形は、全身に影響を及ぼす

股関節が変形すると、

  • 腰椎
  • 骨盤
  • 足首
    などへ負担が波及し、結果として 膝の痛みを引き起こすケース も多くあります。

実際、当院でも「膝が痛い」と来院された方を評価すると、

原因は 股関節の可動域制限 だった、ということがよくあります。

しかし本人は股関節に痛みを感じていないため、「股関節が悪い」という自覚がまったくないことも多いのです。


■ 可動域制限が強い場合、改善が難しいこともある

股関節は構造上、可動域が大きく複雑な関節です。

そのため、可動域制限が強く出てしまうと、改善に時間がかかったり、限界が生じることがあります。

ただし、“悪化させないこと” は確実にできます。

私はここが非常に重要だと考えています。


■ 膝の変形と股関節の変形の違い

膝の変形性膝関節症の場合、軽度〜中等度であれば「卒業」を見据えた施術が可能です。

しかし 変形性股関節症の場合は考え方が異なります。

股関節は構造上、変形が進むと生活への影響が大きく、
末期まで進行すると非常に厄介です。

そのため、
“卒業”よりも “悪化させない管理” が最も重要 になります。


■ 痛みが出ていなくても油断は禁物

変形性股関節症であっても、股関節自体に痛みを感じていない方は多くいます。

しかし、

  • 膝の痛み
  • 腰の痛み
  • 歩行の違和感
    などの裏に、股関節の問題が隠れていることは珍しくありません。

だからこそ、痛みの原因を正しく見極めることが非常に重要 です。


■ まとめ:問題点を正しく伝え、適切に対応することが大切

変形性股関節症は難しい疾患ですが、適切に評価し、悪化を防ぐためのケアを続けることで、

生活の質を大きく落とさずに過ごすことができます。

大切なのは、

  • 問題点を正確に把握すること
  • その原因を患者さんにしっかり伝えること
  • 悪化を防ぐためのケアを継続すること

この3つです。

変形性股関節症でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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