変形性膝関節症と診断される方は非常に多く、当院にも多くご相談が寄せられます。
その中でよく耳にするのが、「変形しているから痛いんですよね?」という言葉です。
確かに、変形が痛みの一因になることはあります。 しかし、変形=痛みの原因と断定してしまうのは大きな誤解です。
目次
痛みの原因は“変形以外”にも多く存在する
膝の痛みは、実は多くの組織が関係しています。 代表的なものを挙げると、
- 伏在神経(副神経)由来の痛み
- 鵞足炎(内側の筋・腱の炎症)
- 半月板由来の痛み
- 室外側脂肪体の炎症・癒着
- 防御反応としての筋緊張による痛み
など、痛みの発生源は多岐にわたります。
これらをすべて「変形のせい」と捉えてしまうと、 本来改善できる痛みを見逃してしまうことになります。
変形だけを治しても痛みが残る理由
変形性膝関節症の方が手術を受けても、
- 痛みが一時的にしか取れない
- 手術後も痛みが残る
- 数年後に再び痛みが出る
というケースは少なくありません。
これは、痛みの原因が変形ではなく、別の組織にある場合が多いためです。
実際、人工膝関節置換術を受けた方でも、 「膝の痛みが残っている」という相談は非常に多くあります。
これはまさに、 変形=痛みではないことを示す証拠です。
痛みを改善するために必要な視点
膝の痛みを改善するためには、
- どの組織が痛みを出しているのか
- どの動作で負担がかかっているのか
- 姿勢・歩き方・筋力バランスはどうか
といった、変形以外の要因を丁寧に評価することが欠かせません。
変形だけに目を向けてしまうと、 本当の原因にたどり着けず、痛みが長引くことになります。
まとめ
- 変形性膝関節症=痛みの原因ではない
- 痛みは複数の組織が関係している
- 手術をしても痛みが残るのは「変形以外の原因」があるため
- 痛みの改善には、膝周囲の組織・動作・体の使い方の評価が必須
膝の痛みでお悩みの方は、 ぜひ「変形だけが原因ではない」という視点を持っていただければと思います。

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