脊柱管狭窄症が膝に与える影響について

本日、国分寺からの紹介で膝痛を訴える方が来院されました。

この方はダンスをされており、踊っている最中に右膝を痛めたとのことです。

以前から脊柱管狭窄症の診断があり、両臀部から右下肢を中心に、しびれや痛みを感じているとのことでした。

今回の膝痛は、ひねった動作をきっかけに発症し、その後も痛みが取れず、当院に紹介されて来られました。

診察をしたところ、膝の状態は想定よりも悪化しておらず、

むしろ腰部(脊柱管狭窄症)に起因するしびれや痛みが主な要因ではないかと考えられました。

脊柱管狭窄症の症状が数年間続いている方は多く見てきましたが、

慢性的なしびれや痛みに対して即効性のある改善は困難です。

ただし、最近の臨床経験から、時間をかければ改善できる可能性があるという希望も見えています。


現在の身体の状態や生活環境、そしてアプローチの工夫によって、

膝周辺および腰部由来のしびれ・痛みの緩和は十分に可能であると考えています。

本日の施術後、膝の痛みは徐々に軽減傾向を見せましたが、最終的にはしゃがみ動作時に大腿前面に痛みを訴えられました。

この症状も、段階的に改善させていく必要があるため、今後の経過を見ながら適切に対応していく予定です。

「脊柱管狭窄症があるから治らない」という考えには、私は疑問を持っています。

確かに脊柱管狭窄症は構造的な問題であり、骨格の変化が要因とされ、

骨を手術で修正しなければ改善しないと捉えられがちです。

しかし、変形性膝関節症と同様に、痛みの原因は骨の変形よりも、筋肉や柔軟性の低下など、

周辺組織の機能に関係している場合も多いと実感しています。

これらの視点を踏まえた介入により、症状の改善が見られることは十分にあり得ると考えています。

今後も継続して対応をしていきます。

「脊柱管狭窄症だから治らない」という一方的な解釈ではなく、

「どうすれば改善できるか」を理解して、適切に診てくれるセラピストを選ぶことが、非常に重要だと私は感じています。


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