膝の内側の痛みには、複数の原因が重なって起こるケースと、単独の組織が原因となるケースの両方があります。
「内側が痛い=これが原因」と一つに決めつけられないのが特徴です。
目次
1. 膝蓋下脂肪体の痛み
以前からお伝えしているように、膝蓋下脂肪体は膝痛の大きな原因になります。
この脂肪体は膝の内側にも影響を及ぼし、炎症や硬さが出ることで痛みを引き起こします。
また、脂肪体が硬くなると膝がまっすぐ伸びにくくなり、
その結果 膝関節のねじれ・滑膜炎・関節包の短縮 が起こり、内側の痛みにつながることもあります。
2. 副坐骨神経(伏在神経)の痛み
太ももの内側を走る伏在神経が刺激されると、膝の内側〜足内側あたりに痛みが出ることがあります。
3. 筋肉由来の痛み(鵞足炎など)
膝の内側下部には、
- 縫工筋
- 薄筋
- 半腱様筋
が集まる「鵞足(がそく)」という部分があります。
ここに炎症が起こると、歩行時や階段で内側が痛む「鵞足炎」が発生します。
4. その他の軟部組織の問題
- 滑膜炎
- 半月板の動きの悪さ
- 関節周囲の硬さ
など、レントゲンには写らない組織が原因で痛みが出るケースも多くあります。

内側の痛みは“評価”で原因が変わる
膝の内側が痛いからといって、原因を一つに絞ることはできません。
しかし、適切な評価(鑑別)を行うことで、痛みの本質は明確になります。
本来は専門的な評価が必要になるため、ここでは詳細は割愛しますが、
膝痛の改善には「どの組織が痛んでいるのか」を見極めることが非常に重要です。
レントゲンだけでは原因はわからない
整形外科ではレントゲンを撮り、変形があれば「変形性膝関節症」と診断されることが多いですが、
レントゲンでは軟部組織(脂肪体・滑膜・筋肉・神経)は写りません。
そのため、
- 変形があっても痛くない人
- 変形がなくても強い痛みがある人
どちらも存在します。
つまり、痛み=変形ではないということです。
変形と言われても落ち込む必要はない
変形性膝関節症と診断されても、適切な運動やケアを行えば痛みが改善するケースは多くあります。
大切なのは、原因を正しく理解し、適切に身体を動かすこと。
これをぜひ覚えておいてください。
コメント