膝痛へのアプローチについて

私は理学療法士として16年勤務し、現在は整体院を開業して5年が経ちました。

これまで多くの方の膝痛に対応してきましたが、私が一番大切にしているのは痛みを極力感じさせないで行うことです。

理学療法士として学んできた中で、「リハビリは頑張るものだ」と教わりました。

もちろん、その考え方自体が間違っているとは思いません。

しかし、「痛みを我慢させてでも動かす」という治療が正しいかと問われれば、私ははっきりと「ノー」と言います。

痛みがある状態で、その痛みを引き起こすような運動を行うと、

かえって身体は防御反応を示して硬くなり、痛みが取れず、むしろ悪化することをこれまで何度も経験してきました。

それにもかかわらず、「痛みは我慢してでも動かすべき」といった考えのもと行われるリハビリが、

本当に効果的だった例を私は見たことがありません。

むしろ、膝に痛みのある方が、痛みを感じさせないように注意しながら動かすことで、

次第にリラックスし、結果として痛みが和らいでいくケースを多く見てきました。

ですから、最初から痛みを伴うような運動をするというのは、私の中では考えられません。

本日も、小平市から人工膝関節の手術を受けた方が来院されました。

その方は、まだ痛みが残る中、膝を「曲げること」に重点を置いたリハビリを受けてきたとのことでした。

痛みがつらく、いまだに痛みが取れないということで、当院にご相談にいらっしゃいました。

施術の際、私が特に気をつけたのは「痛みを出さないようにする」ことでした。

その結果、膝の痛みは少し和らぎ、曲がっていた膝が伸びるようにもなりました。

膝が痛い方は、つい「膝そのもの」に意識が向きがちですが、

施術者である私たちが着目すべきは「痛みの出ない動き」や「カラダ全体のバランス」です。

それを大切にすることで、無理なく自然に回復へと導くことができると私は信じています。

これからも、患者さん一人ひとりに寄り添い、痛みを我慢させない優しいアプローチを大切にしていきたいと思っています。


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