杖の必要性について

昨日、数名の方が来院し苦戦しました。

その多くは「痛みに対する恐怖感」が強く、それをかばう動作が癖になってしまい、なかなか改善しないというものです。

中には「どう歩けばいいのかわからない」と悩まれている方も多くいらっしゃいます。

膝に痛みがある場合、単純に安静が必要だと思われがちですが、

過度な安静はかえって筋力低下を引き起こし良くないこともあります。

特に仕事をされている方は、すぐに安静にすることが難しいのが現実です。

そこで必要になるのが「杖」です。

杖を使うことで、体重の約15〜30%を分散できるとも言われています。

この負担軽減の度合いは、杖の種類によっても大きく異なります。

ステッキ、ロフストランドクラッチ、T字杖、松葉杖など、それぞれ条件が違います。

痛みがあるときに少しでも負担を減らすという意味では、「関節保護」という考え方が重要です。

杖を使って荷重を分散することで、膝関節への負担を軽減し、悪化を防ぐことができます。

悪い癖がついた歩き方を覚えてしまうと、膝の状態はさらに悪化しやすくなります。

その悪循環に陥ると、反対側の膝まで痛みが出ることもあります。

このような点を踏まえて、杖の必要性を改めて考えてみてください。

杖の話をすると、「見た目が気になる」「ずっと使い続けなければいけないのか」と心配される方もいます。

しかし、そんなことはありません。

杖を使うことで「膝が悪いんだな」と周囲に伝わり、公共交通機関などで席を譲ってもらえることもあります。

そして、いずれは杖を使わなくても済むようになる方も多くいらっしゃいます。

一時的な痛みだからと甘く見てしまうと、変形性膝関節症などの進行性疾患は悪化してしまいます。

その進行を防ぐためにも、杖などの補助具を使って荷重を分散し、膝への負担や炎症反応を減らすことが大切です。

「杖を使うのは恥ずかしい」「まだ早い」と思わず、積極的に使うことをおすすめします。

それが、膝を守る第一歩になります。


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