前傾姿勢は本当に「悪い」だけなのか。

本日、国立市から60代の女性が来られました。

この方はパーキンソン病の初期症状があり、踊りをされていることもあって、前傾姿勢をとても気にされていました。

一般的には「前傾姿勢は良くない」と言われます。

確かに、身体機能が十分に保たれている方であれば、前傾よりも身体がしっかり起きている方が望ましいでしょう。

しかし、前傾姿勢には“理由がある”ことも多いという点を知っておいてほしいと思い、この文章を書いています。


目次

前傾姿勢は「悪い姿勢」ではなく、身体の“適応反応”のことがある

この方は膝が軽く伸びない状態でした。

パーキンソン病の影響の可能性もありますが、膝が伸びないと、身体は自然とバランスを取るために前傾姿勢になります。

例えば、両膝が伸びない方が前に倒れるような姿勢を取るのは、

**重心を前に移動させて転倒を防ぐための“当たり前の反応”**です。

逆に、膝が伸びない状態のまま無理に身体を起こすとどうなるか。

重心が後ろに落ち、後方へ尻もちをつきそうになることがあります。


姿勢は「見た目」ではなく、身体の状態から考えるべき

理学療法士として学んできたのは、

痛みや疾患だけを見て判断してはいけないということです。

姿勢は、

  • 股関節
  • 足首
  • 腰椎
  • 体幹の柔軟性
    など、全身のバランスの取り方によって大きく変わります。

身体機能が十分にある方であれば、前傾姿勢を改善することは有効です。

しかし、膝が伸びない、神経疾患があるなど、何らかの障害がある場合は、

「前傾を直す」よりも、まず原因となる機能を改善することが優先です。


膝が伸びない状態は改善できるケースもある

変形性膝関節症の方でも、膝が伸びない状態が続くと「伸びない感覚」が身体に染みついてしまうことがあります。

しかし、実際にはここに来られて改善していく方も多くいます。

もちろん、病気や構造的な問題で完全に伸びないケースもありますが、見た目だけで姿勢を矯正するのは危険です。


専門知識のないアドバイスが必ずしも正しいとは限らない

前傾姿勢を「悪いから直した方がいい」と単純に判断するのではなく、

なぜその姿勢になっているのか

その人の身体がどうバランスを取っているのか

を理解した上でアドバイスすることが大切です。

専門ではない方のアドバイスが、必ずしも正しいとは限りません。

むしろ、誤った指導で転倒リスクを高めてしまうこともあります。


まとめ

  • 前傾姿勢は「悪い姿勢」ではなく、身体の適応反応であることがある
  • 膝が伸びないと、前傾はむしろ安全な姿勢になる
  • 無理に身体を起こすと後方転倒のリスクが高まる
  • 姿勢は見た目ではなく、身体機能から判断する
  • 原因(膝が伸びないなど)を改善することが優先
  • 非専門家のアドバイスは必ずしも正しくない

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