本日、国分寺に来られた方からお話を伺いました。
有名な先生が「足をぶらぶら体操すると膝の痛みが取れる」と本で書いていたということです。
私自身もその体操については知っており、一定の根拠があることも理解しています。
しかし、この方との会話の中で感じたのは、「本当にその体操だけで改善されたのか?」という疑問です。
実際には、他にも何か取り組んでいた可能性があるのではないでしょうか。
その有名な先生は名前こそ伏せますが、全国的に知られている方です。
そのため、全国から多くの方が診察を受けに来ていると思われます。
そして、そういった方々は比較的富裕層である可能性が高いと私は考えています。
宿泊を伴うような遠方からの訪問は、経済的に余裕がないと難しいからです。
となると、富裕層の方々は医療を受ける以前に、他の施術を受けていたり、
民間療法や整体などで事前にアプローチしていた可能性も考えられます。
そうなると、先生が見ている患者の状態や改善の実態は、その体操だけによるものではないのかもしれません。
例えば「大腿四頭筋訓練」がその一例です。
膝周りの筋力トレーニングは、多くの業界誌や書籍で推奨されています。
しかし、私の経験上、それをやって劇的に改善したケースを見たことがありません。
それにもかかわらず、効果があるとされているのは、おそらく統計的なデータに基づいた結果ではないでしょうか。
ただ、そのデータがどこまで実態を反映しているのか、
また対象者が他に何をしていなかったのかの確認はされていないように思います。
そうした背景を踏まえると、提示される“根拠”も本当に明確なものなのか、少し曖昧に感じられる時があります。
「エビデンス重視」とされる今の時代ですが、そもそも“エビデンス”とは何なのか。
本当にその施策や方法だけで効果があったと言い切れるのか。
時々、立ち止まってその本質を考えることも必要なのではないかと思います。
皆さんも、そういった視点から「膝の痛み」へのアプローチを見直してみるのも、一つの方法かもしれません。

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