整形外科ではよく、大腿四頭筋を鍛えることで膝の痛みが軽減すると勧められることがあります。
しかし、以前通院していた医師は、「大腿四頭筋のトレーニングをやっても効果はなかった」と話していました。
実際、私自身も大腿四頭筋トレーニングに懐疑的な意見を持っています。
理学療法士になりたての頃は、
膝の痛みに対して一般的な方法として本に書かれているような大腿四頭筋トレーニングを行えば良くなると思っていました。
しかし、その安易な考えが全く通用しないことに気付き、試行錯誤を重ねたのを覚えています。
それでは、何を行えば良くなったのかというと、全身的な介入が必要だと考えるようになりました。
特に、背骨や股関節、足首といった他の部位との連携が重要です。
医学的に根拠があるとされる方法であっても、実践の場で確実に効果を感じられるとは限りません。
軽度の症例では大腿四頭筋トレーニングが効果を発揮する場合もあるかもしれませんが、
私がこれまで診てきた患者さんの中には、それだけでは良くならなかった方も多くいらっしゃいます。
やはり、一人ひとりに合わせた工夫が必要だと強く感じています。
本当に効果がある方法を理解しながら施術を行わないと、改善できるはずのものが改善されないことも多いように思います。

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